「あっ!」
方新まで目を丸くした。
「や・・・焼かれた!じゃ今のは・・・・」
徳仁翁は厳粛に言った。
「その通り。現在我々が見ることのできる寺は後世において再建したものだ。菩提経の記載によると、唯一残った仏教は、一つは岩蔵で還俗したニンマ教徒。もう一つは●(王偏に馬)、夭、蔵の三人が康区と拉欣喜に逃げて伝えたものが若干あるだけだ。甘巴強塘の●(王偏に馬)・釈迦牟尼、羅卓の夭・格葦廻乃、甲棋の蔵・纏賽などの人は吉祥曲沃日山で修行した。その後、三人は乞食に成りすまし、戒律を携えて一匹のロバに乗り異郷に逃げた。後隆盛期の始まりはこの三人と大きな関係がある。ニンマ派の学徒たちは三人の真似をして、乞食に成りすまし、痩せたロバに膨大な量のお供え物を何回かに分けて、岩蔵と聖地の境界にある仏具をより安全な場所に移した。」
「一体どこに?」
方新教授は心の中の興奮を抑えきれず、徳仁翁の話が途切れたのを見てすかさず尋ねた。
徳仁翁は頭を振りながら言った。
「経典にも詳しく書かれておらず、ただそこは東方の太陽が昇るのを見ることができず、また西方は太陽が沈むのを見ることができない。たが一年中陽光の明るさを浴びることができる所だ、という記載があるだけだ。一群の魂が忠誠な信徒らがそこを守っているとも書かれている。」