呉松路に咲く冬の白玉蘭-上海の市花

僕の住む祥徳路、それに繋がる山陰路、欧陽路、曲陽路には通りに沿って梧桐の樹が植えられている。梧桐の別名を二球懸鈴木ということはすでに書いた。あれ以来、梧桐の樹を見るたびに鈴木、鈴木と言ってたら、まるで日本人の名前みたいだと家人に笑われた。
 
昨日、子供の出生手続きのために領事館に行く途中、呉淞路を通った。通りに沿って梧桐の樹と並んで上海市の市花白玉蘭があるのに気がついた。と言っても本物は冬には咲かない。僕が見たのは白玉蘭を模った街灯のこと。今まであまり注意しなかったが、この街灯は他の通りにもあるのだろうか?
 
ふと手元にある、実家から取り寄せた戸籍抄本の上に長崎の花、紫陽花(あじさい)がデザインされているのに気がついた。紫陽花と言えば雨。植えられている土壌の性質により赤くなったり青くなったりするという。また長崎で暮らした頃のいろんな思い出が次々と浮かんでは消えていった。
 
今はまだ白玉蘭を見ても何も感じないが、いつかはこの花も僕のもう一つの紫陽花になるんだろうな。
 
 
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